園芸雑学
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用土・・・植物に対しての土の役割 (三相分布)
固相・・・根を固定して植物の地上部を支える役割
液相・・・根が吸水するための水分を確保する役割
気相・・・根が呼吸をするための酸素(空気)を確保する役割
三相分布(%)
固相 液相 気相
田      土 46 44 10
赤      土 25 60 15
鹿   沼  土 17 63 20
54 19 27
腐   葉  土 10 38 52
ピー ト モ ス 64 30
バーミキュライト 13 70 17
パー ラ イ ト 37 56
火 山 灰 土 27 57 16

 液相と気相の割合は雨や潅水など土の中の水分によって変動があります。
 赤玉土は火山灰が堆積した赤褐色の赤土を一定の大きさにふるい分けたもので、粘土質も含み団粒構造を
   もち、肥料分はほとんどなく 排水 通気 保水性に優れている。
 腐葉土は広葉樹の落ち葉を堆積して十分に腐らせたものですが、安価な腐葉土は未完熟なものが多くこれを
   使用すると窒素を奪ってしまいます(これを脱窒作用といいます)つまり窒素が無いと腐らないからです。
 ピートモスは水苔が永年堆積したものを乾燥させて粉砕したもので pH4前後の酸性ですが市販されている
   商品は弱酸性から中性に調節ずみ(調整ピート)が多くニュージーランド産かカナダ産なら間違いありません。

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◎水やり(鉢栽培) 鉢の表面が乾いてきたら底から流れ出るまでたっぷりと水やりをする訳
呼吸
 根も私達と同じように酸素を吸って二酸化炭素を出しています。呼吸によって鉢の中にたまった二酸化炭素は
 自然には排出されませんから、上からたっぷりと水やりをする事によって、水の重力により二酸化炭素が押し
 流され、その後から新しい空気(酸素)が気相に入ってくる訳です。
毛管水と吸着水
 土の中の水には毛管水と吸着水の2つに分けられます。たとえば水の中からタオルを取り出すと、タオルから
 水がこぼれ落ちます。これが鉢の中から流れ出る水です。この後タオルを絞ると水が出てきます。これが液相
 の中に たまった毛管水です。根はこの水を利用しています。最後にタオルを思い切り絞って水が出てこなく
 なってもタオルはまだ濡れています。これが吸着水で、土が湿っていても根はこの水を利用する事はできません。

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◎肥料
窒素
 植物の生育を最も左右する養分で 葉の色をよくする。不足すると下葉から枯れてくる。過剰の場合は軟弱徒長
 になり病害虫にかかりやすくなる(人間にたとえると肥満児) 追肥の方が効果がある。
リン酸
 開花結実を促進する養分で、成長が盛んな葉や根の先の方に集まる。不足すると下葉の方から赤紫色になり
 枯れてくる。過剰障害はあまりみられない。生育初期に十分に必要とするため 基肥の方が効果がある。
 
用土に赤土(赤玉土)の割合が多いとリン酸欠乏になりやすいため ちょっと多めに与えるとよい。
カリウム
 根の発育を促進し光合成を活発にして植物の水分調節などをする養分。不足すると水分不足のように下葉から
 枯れてくる。過剰の場合は窒素などと拮抗作用が起きるため窒素不足になる場合がある.。